W不倫が招いた取り返しのつかない後悔と懺悔

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2018.10.10

家庭の平和維持のためのW不倫だった..(東京都 女性/35歳)


当時結婚生活5年。Sさんは契約社員。Sさんの夫は仕事が半年と長続きせず転々としており、最近ではやっとのことで自宅から電車で1時間ほどにある不動産の営業の仕事を見つけ働いていました。
短気で辛抱が足りない夫にSさんは不安もありましたが、今度こそは彼に合う仕事に恵まれればと生活を続けてきました。

夫の生活は早朝から起きて1時間満員電車に揺られ、帰宅は24時。
今回の仕事は7ヶ月続きましたが、帰宅すればストレスを全身で被ったようにイライラ状態が続いていました。
「夫は暴力こそ振るわなかったけれど、ストレスの理由を全て私にぶつけてきました」
“お前がこんな仕事をしろといったからだ”とはじまり、
“お前が、こんなところにモノをおいておくからぶつけたんだ”
お前が、お前が、お前が・・・繰り返されるフレーズにSさんは夢にまでうなされたといいます。

子ども好きなSさんにとって、30歳でようやくできた結婚は、子どもをつくるチャンスとも思っていましたが、実際の生活はふたりで抱きしめあう余裕すらなく、ついには”子どもをこんな夫の元では育てるのは危険だし諦めないといけない”とまで思うようになりました。こんな相談を誰にも言えずに一人心の中に涙と一緒に隠し持っているような気持ちだったといいます。

そんな頃でした。Sさんと同じ職場に中途採用で入社した自分よりも2つ若い男性社員。はじめは、Sさんもそれが恋ごころのように感じる日が訪れるとは思ってはいませんでした。

「仕事のことを教えてあげて、新人だからサポートしてあげました。それだけだったんです。」

相談に乗るたびに距離は近づいて、たまに二人でお酒を飲みに行ってストレスを和らげていったそうです。
本当は、そんな時間だけで充分だったSさん。ところが、帰り際、Sさんの肩は男性社員の腕に抱かれ、気づけばSさんの中で「いけない。」と言葉にまで溢れそうな鼓動と恥ずかしい程体中が熱くなるものを感じました。

「大丈夫。俺が守るから」

そう言われ、やっと隠し持っていた辛い思いは涙になって流れました。吐き出せる場所を見つけられたんだという安堵の思いがSさんの中で駆け巡りました。
男性社員の方も、家に帰ると妻に顎で使われる生活に窮屈さを感じていたので、Sさんの優しさや包容力に惹かれお互いが自分の持っていた夫婦生活を継続するために必要な心の支えになっていました。

Sさんは、日々の中ですこしの幸せの時間がうれしくて、笑顔になってしまいそうなのも抑えて暮らしました。不倫相手の男性にのめり込み過ぎれば、どうにか繋げてきた夫との生活どころか、きっと今度こそ夫は暴力を振るうかもしれない。
油断はできないのです。

しかし、バレない不倫というものは鼻から存在していません。崩壊の序曲が訪れるのは、二人が逢瀬を重ねはじめて三ヶ月も経たない頃でした。

彼の妻から会社に届いた「通知書」で、それまでSさんの中で、夢のような時間が泡のように弾け飛んでいきました。
通知書が会社に届いたことは、またたく間に社内に広まりSさんは今度こそ居場所を失いました。

あれほど心と心でつながっていたはずの彼からも呆気なく「もう連絡をしてこないでくれ」といわれ、はじめから頼るはずの相手ではなかったことをここで気付かされました。

「完全に縁が切れてしまいました。苦しくて自分の中でも整理がつかずに理由をつけて何度も電話しようとしました。」

そして気づいたことは、W不倫はこころの繋がりではなく愛なんてものでもなく、依存の矛先に過ぎなかったということでした。

結局Sさんの夫にも不倫のことはバレて、夫の短気は更に悪化するばかり。会社もやめ、なにもかもが救われないままの日々を過ごしているのだそうです。

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