浮気調査を確実に行うためには、調査対象者の行動パターンを正確に把握することが大切です。
事前に調査対象の動きを知ることで、物的証拠を入手しやすくなるだけでなく、調査にかかる費用も手間も抑えることができます。
そのためのデータを集めるために便利な道具が「GPS(Global Positioning System)」です。
以前は専門性が高くプロに頼む以外に方法はありませんでしたが、今ではサイズもコンパクトになり、安価で購入する事も可能になりました。
またスマホアプリでも使うこともできるようになり、一般の方でも手が届きやすくなったと言えるでしょう。
上手く使えば有効で低コストで便利なツールですが、専門性の無い人が浮気調査にGPSを使うには注意点がいくつかあるので、実例を交えて紹介していきます。
浮気調査でGPSを使うときの注意
(1)GPSを使った浮気調査は違法じゃ無い?
誤解をしている人も多い点ですが、GPSを使った浮気調査自体は違法行為ではありません。
GPSの使用自体を盗聴器や隠しカメラと同じように規制対象にしてしまったら、会社の営業記録データ(運送会社の走行履歴等)や、子供や高齢者の見守り機能も使えなくなってしまいます。
また位置情報機能を前提にしたタクシーの配車サービスや、各種SNS、ゲームアプリ等でも不具合が出てきます。
問題はGPSの設置方法や誰が調査対象者か?という点。
また、アプリ版のGPSを検討している場合は、インストール方法にも気をつける必要があります。
(2)違法にならないGPSの設置方法
家族の共有財産や相手の同意を得てGPSを設置することは全く問題ありません。
一番多い例は自家用車にGPSを設置して、調査対象であるパートナーの行動を記録する事です。
同じように、相手の同意を得てスマホにGPSアプリをインストールする事も違法にはなりません。
実際に家族全員で位置情報を共有している家庭もあり、GPSの活用の仕方は人それぞれです。
浮気調査では、この記録とパートナーの供述を比較検討して矛盾点が無いか調べたり、不審な点があった場合に尾行調査を行う時の調査資料として活用します。
スマホを片手に面と向かって「あなたの浮気を疑っているから監視させろ!」と言えば拒否される可能性は高いですが、緊急時の位置情報確認様に…などの適当な言い訳を考えて同意を得れば、GPSアプリをインストールすることは可能です。
荒技になりますが、GPSアプリをインストールした自分のスマホを、こっそり相手のカバンに紛れ込ませておく…という方法もあります。
バレるリスクも高い上に合法かどうか…というと限りなくグレーに近いですが、相手を牽制する程度であればかなり有効な方法です。
(3)違法と判断されるケース
違法と判断されるボーダーラインは「相手の財産を侵害していないか?」が判断基準になります。
無断で調査対象が所有する車や普段持ち歩いているカバン等に設置する…となると、住居侵入の罪に問われます。
(例え恋人同士でも婚姻関係の無いカップルの場合には、相手の車に無断で設置をすると法律に触れる可能性が高いのでオススメしません。)
また、設置方法によっては器物破損の可能性も出てきます。
アプリ版を無断でインストールすると「不正指令電磁的記録供用罪」や「不正アクセス禁止法」に該当し、明らかに黒であっても浮気の証拠として採用させず、逆に自分が罪に問われる事になります。
また、自分のパートナーのみならず、浮気の疑いがある相手の追跡調査を行うと、プライバシーの侵害やストーカー規制法に抵触する可能性があります。
あくまでもGPSを使った調査はパートナーに限定し、法令を遵守して行いましょう。