相手の配偶者にバレる
最も悲惨なダブル不倫の終わりかたといえば、やはり、どちらかの配偶者、あるいは両方の配偶者に二人の関係がバレてしまい、周りを巻き込んだ末に別れることになったケースでしょう。
どんなに注意を払っていても、長期間にわたって秘密を守りとおすことはなかなか難しいようです。ことに、女性のカンは鋭いもの。生物学的にも、メスは子どもを守らなければならないため、子どもの様子や周りの状況に対して敏感であるといえます。
ですから、妻というのは、夫が着ていた洋服のニオイや、夫が見せるなにげない表情など、些細な情報から、夫が浮気をしていることを直感的に察知します。
「夫がスマホの画面を伏せてテーブルに置いたことから浮気に気づいた」という話もよく耳にします。
そうして妻が何かをキャッチしたら、あとはどんなに隠しても、バレるのは時間の問題でしょう。カンづいた妻は、確証を得るために動き出すからです。
最近では、ネット上に「夫の浮気を見破る方法」としてさまざまな情報が載っています。
そうした情報のなかには、スマホのなかに隠されている秘密のアルバムを閲覧する方法や、GPSを使って相手の居場所を特定する方法など、きわどいものも。
そうした情報をもとに水面下で動いていた妻が、ある日突然、夫に浮気の証拠を突きつけるのです。
もし、夫や妻にバレなくても、職場にバレてしまえば、不倫を続けるのは難しくなります。ダブル不倫のカップルが同じ職場であればなおのこと、ウワサはあっという間に広がるでしょう。
そうなると、男性は社会的な立場を大事にするため、周囲の目を気にして、不倫相手の女性に対して冷たい態度をとり始めることも多いようです。
そうした彼の変化に、女性は不安を覚えるようになり、二人の関係も気まずくなります。そうした状況のなか、不倫のウワサを耳にした上司や人事担当が風紀の乱れを懸念して、男性に転勤を命じることも。
そうなれば、先のように転居をするはめになり、2人の蜜月は終わりを迎えます。
また、趣味やライフワーク、あるいは信仰の場など、参加していたコミュニティにバレてしまった場合も同様です。その時点で配偶者にバレていなかったとしても、いずれは配偶者の知れる所となり、二人の関係は強制終了となるのです。
年老いて「死別」によって終わる
ダブル不倫は、これまでにあげた4つのパターンによって別れることが大半ですが、稀に、30年、40年と関係が続いた末に、「死別」という形で終わりを迎えるカップルもいます。
家庭の事情によって会えなくなったり、不倫がバレたりすることのないまま、お互いが歳を重ねてゆき、最後は、どちらかが病気や老衰によって亡くなるということです。実質的には人生の最後まで不倫関係を続けることができたといえるケースでしょう。
非常に稀ではありますが、こうしたケースが実際に存在することを考えると、「その後のこと」も考えておく必要があります。
つまり、死別によりダブル不倫が終わった後にも、さまざまな問題が残っているということです。
例えば、不倫相手が亡くなり、葬儀が行われる際、どのような態度で臨むかということもそうした問題の一つ。
故人の家族とかかわりのない立場の人間が泣き叫んだり、取り乱していたら不自然です。家族や親戚から不審に思われるでしょう。
ダブル不倫歴が浅い人にとっては、遠い未来のことのようで、まだまだ実感がわかないかもしれませんが、平均寿命がどんどん伸びている今の時代、ありえない話でもありません。
よって、不倫の関係でありながらも「死ぬまで添い遂げる」という、心づもりをしておいても良いでしょう。
先ほど述べた葬儀の問題も、二人の関係を知る人に理解を求めておくことで、解決できるかもしれません。
具体的には、自分が相手の葬儀に参列しても不自然にならないようなコミュニティを築いておくということです。
衝動的な、あるいは刹那的な恋を楽しんでいるようにみられる若い頃のダブル不倫カップルとは異なって、永年連れそったカップルであれば、周囲も純愛として捉えてくれるかもしれません。
また、亡くなる前に、お互いの写真やメールなども整理しておく必要があります。
相手の死後、その配偶者から、あなたの家庭に、あるいはあなたの死後、相手の配偶者から、なんらかのコンタクトがあるというリスクもあるからです。
こうしたリスクへの対策として、「隠したいデータ」を見極め、デジタル遺品の棚卸しをしておくことが大切です。
ただし、進行性の病気の場合はそうした対策をとっておくことはできますが、突然亡くなった場合は対応することができないので注意が必要です。まめにそうした棚卸しを行っておくのが良いでしょう。
5つめのトピックスでは、「死別」への対応策のようになってしまいましたが、「ダブル不倫」では、そうした避けることのできない別れがやってきたときに周囲を巻き込まないよう配慮しておくのがルールともいえます。
秘密は「墓場まで持っていく」という覚悟と対策を果たしておくことが大切なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?配偶者にバレたり、女性が精神的に耐えられなくなり自爆するといったケースは、独身女性と既婚男性の不倫でも見られますが、介護など、家庭の事情による別れは、ダブル不倫ならではかもしれません。いずれにせよ、お互いの家庭が安定し、気持ちも穏やかにいられるうちは「いつまでも一緒に過ごそうね」と言い合っていても、たいていのカップルは、長年の付き合いの末、ここであげた理由によって、あっさりと別れてしまうようです。